ハローワークの雇用形態！看護師求人の雇用種類と派遣・請負・正社員以外を解説

厚生労働省が運営するハローワークインターネットサービスに掲載されている看護師求人には、さまざまな雇用形態があります。

正社員やパートのほか、多様な雇用形態が記載されており、それ以外の雇用形態を希望する方にとっては分かりにくい点もあります。

当サイトの「ハローワーク看護師求人」では、掲載している雇用形態のジャンルと、実際のハローワークインターネットサービスに掲載されている雇用形態の詳細について詳しく解説しています。

ハローワークの看護師の求人区分

ハローワークの看護師求人では、雇用形態の前に「求人区分」という分け方が行われています。

この、求人区分は2種類あり、内容は以下の通りです。

フルタイム	正社員や正社員と同じ就業時間の従業員を募集する求人は、雇用形態にかかわらず求人区分にフルタイムと記載されます。
パートタイム	正社員より就業時間が短い従業員を募集する求人は、パートタイムの求人区分と記載されます。

注意点として、求人区分がパートタイムだからといって必ずしも時給制であるわけではなく、正社員だからといって必ず月給制であるわけではありません。

正社員とパート労働者の雇用形態

まずは、一般的な正社員（正職員）とパート労働者（アルバイト）の雇用形態に違いを確認しておきましょう。

正社員（正職員）	正規雇用で雇用期間が定められておらず、基本的にフルタイム勤務する雇用形態です。
パート労働者（アルバイト）	1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者とされており、パートタイム労働者とも言います。

ハローワークの看護師求人の場合、パート労働者については「雇用期間の有無」が条件に含まれていないことがあるため、注意が必要です。

看護師の正職員求人

看護師のパート・アルバイト求人

正社員以外となる雇用形態は？

ハローワークの看護師求人の中で、正社員以外となる雇用形態は「正社員」「パート労働者」以下で説明する「派遣」に該当しない形態は、すべて「正社員以外」の雇用形態となります。

派遣の雇用形態

ハローワークの看護師求人の中には、「派遣」の雇用形態も公開されており、主に雇用主である派遣会社がハローワークに求人を出しています。

また、「派遣」にも様々な種類がありますが、ハローワークインターネットサービスに記載されている求人内容に関しては、以下のような種類があります。

有期雇用派遣労働者	一定期間の契約で、派遣先で働く形態です。
無期雇用派遣労働者	契約期間が定められていない派遣の形態で、安定した雇用が特徴です。
有期雇用派遣パート	一定期間の契約で、短時間勤務をする派遣の形態です。
無期雇用派遣パート	契約期間が定められていない短時間勤務の派遣の形態です。

このように、派遣に関しても4つの種類があります。ハローワークの看護師求人の中では、「有期雇用派遣労働者」と「有期雇用派遣パート」が多くなっています。

当サイトのハローワーク看護師求人では、すべて「派遣」にまとめています。以下より確認してください。

看護師の派遣職員求人

看護師の派遣についての補足

「労働者派遣法（e-Gov法令検索）」および「医療法第1条の4（医療の安全確保）e-Gov法令検索」に基づいて、看護師としての医療機関への派遣先が制限されています。

医療の安全性を確保するため、原則として、病院や診療所などの医療機関に看護師を派遣することはできません。一方で、介護施設や訪問看護などの医療機関外のサービスに関しては派遣が認められています。

そのため、ハローワーク看護師求人は、看護師の派遣は医療機関以外の派遣が基本であることをおさえておきましょう。

その他、正社員以外に該当する雇用形態

ハローワークインターネットサービスの求人において、正社員以外の雇用形態は一括りにされることがあります。

しかし、具体的にはさまざまな雇用形態が存在しており、以下ではハローワークの看護師求人においてよく見られる正社員以外の雇用形態について詳しく紹介します。

契約社員（契約職員）

契約社員（契約職員）として働く看護師は、一定の契約期間に基づいて雇用される形態です。

この契約期間は、一般的に数ヶ月から1年程度で、契約終了後に更新されることもありますが、必ずしも更新が保証されているわけではありません。

以下に契約社員（契約職員）の特徴をまとめます。

契約期間の定め	契約社員は基本的に雇用期間があらかじめ決まっています。終了後に契約の更新が行われるかどうかは雇用者と労働者双方の合意によります。
福利厚生等の適用範囲	正社員（正職員）と同様に、健康保険や厚生年金などの社会保険が適用される場合も多いです。しかし、勤務時間や契約内容によっては一部適用されないこともあります。
求人区分	フルタイム、パートタイムの求人区分があります。
職務内容	看護師の場合は、正社員とほぼ同じ職務内容を担当する場合も多いでしょう。

契約社員（契約職員）として働く看護師は、ライフスタイルに合わせた働き方や短期間での勤務を希望する場合に適しています。

看護師の契約職員求人

会計年度任用職員

会計年度任用職員は、地方公務員における会計年度（1年間）任用される職員を指します。そのため、会計年度任用職員は地方公務員となります。

会計年度任用職員は、フルタイムとパートタイム勤務の2つあり、細かい基準があります。

詳しい内容に関しては「会計年度任用職員とは？副業はOK？パートタイム・フルタイムとの違い（公務inブログ）」を参照してください。

看護師の会計年度任用職員求人

嘱託社員

嘱託社員（嘱託職員）は、看護師として特定の業務や専門的な業務に従事することを目的に雇用される形態であり、定年退職後の看護師や60歳～65歳以上の看護師に良く見受けられます。

また、日本看護協会や厚生労働省は「定年退職前後の就業している看護職員」を「プラチナナース」と呼んでいます。

嘱託社員（嘱託職員）として働く看護師の特徴は以下の通りです。

契約期間の定め	嘱託社員は、一般的に契約期間が定められており、契約終了後に更新されることもありますが、必ずしも更新が保証されるわけではありません。契約期間は、数ヶ月から1年程度のことが多く、契約更新は雇用者と労働者双方の合意によります。しかし、契約社員よりも更新されやすいと言えるでしょう。
給与・福利厚生	嘱託社員の給与・福利厚生については、勤務する職場によって異なります。正社員と比べて異なることが多いため、事前に確認が必要です。
求人区分	フルタイム、パートタイムの求人区分があります。
職務内容	嘱託社員として働く看護師は、主に特定の業務や専門的な分野に従事します。例えば、一定の診療科目に限定されたケアや、特定のプロジェクトに関する業務が多く、通常の看護業務に比べて専門性が高いことが特徴です。

多くの場合、勤務していた病院等を定年退職後にそのまま嘱託社員（嘱託職員）として働く場合がほとんどですが、看護師不足の影響もあり、雇用形態が嘱託社員（嘱託職員）でも募集している場合が多いです。

夜勤を希望しないなどの特定の業務や短期間での契約を希望する場合には適した働き方です。

看護師の嘱託職員求人

準社員

準社員（準職員）は、正社員とパート労働者の中間的な立場として使用される雇用形態でありますが、定義はなく、勤務する職場によって条件が個々に異なります。

契約期間の定め	勤務する職場によって異なる。
給与・福利厚生	勤務する職場によって異なる。
求人区分	フルタイム、パートタイムの求人区分があります。
職務内容	勤務する職場によって異なる。パート労働者よりの準社員（準職員）か、正社員よりの準社員（準職員）かによって仕事内容が大きく異なる可能性があります。

注意点としては、準社員は正社員ではない可能性が高いため、雇用形態や雇用条件の内容をしっかりと確認しておきましょう。

業務委託（請負）

業務委託（請負）は、正社員やパート労働者のような雇用契約とは異なり、看護師の業務の完遂に対して報酬が支払われる契約形態です。

契約期間の定め	業務委託は雇用契約ではなく、看護師と委託元の施設は雇用関係にありません。 ※契約期間が存在する可能性もあります。
給与・福利厚生	福利厚生はなく、報酬（給与）は業務完遂に基づきます。
求人区分	フルタイム、パートタイムの求人区分がありますが、あまり参考になりません。
職務内容	看護師の業務委託は、特に専門的なスキルや知識を活かした業務に限定されることが多いです。