- 勤務先:内科・整形外科クリニック
- 規模/職務:看護師3名体制
- 年収:320万円
- 雇用形態:常勤(日勤のみ)
- 勤務先:急性期病院(778床)
- 規模/職務:救急外来(ER)
- 年収:420万円
- 雇用形態:常勤・夜勤専従
| 年齢 | 26歳 | 看護師歴 | 6年目 |
|---|---|---|---|
| 転職回数 | 3回目 | 転職活動期間 | 1ヶ月(在職中) |
目次
看護師として今までのキャリアを教えてください
私は看護専門学校を卒業後、実習先であった350床の急性期病院に就職し、消化器外科と脳外科の混合病棟に配属されました。勤務2年目からはストーマケアに関心を持ち、専門看護師を目指して学び始めました(最終的に専門看護師資格の取得には至っていません)。
さらに、私は看護師として関西ストーマ協会の研修に参加し、病棟のストーマ担当としての役割も担いました。看護師3年目にはリーダー業務や新人看護師のプリセプターも務め、週1回ストーマ外来の対応も先輩看護師と共に担当していました。その後、病棟再編により泌尿器科が加わり、ウロストミーの患者さまの対応にも携わるようになりました。
4年目には眼科・糖尿病内科病棟へ異動となりましたが、これまで培ってきたストーマ看護を継続したかったため、元の病棟への復帰を希望しました。
しかし希望は叶わず、ストーマ看護を続けることが難しくなったため、通算4年6ヶ月で退職し、改めて自分のやりたい看護が実現できる職場を求めて転職を決意しました。
その後、紹介予定派遣を通じて350床規模の総合病院に入職し、内科病棟で勤務。結婚を機に派遣契約を終了し、自宅から通いやすい内科・整形外科クリニックに転職しました。初めてのクリニック外来での勤務は戸惑いもありましたが、診察補助、点滴、往診などを経験し、病棟勤務とは異なる外来看護を学ぶことができました。
このように、約7年間で急性期病院の病棟からクリニック外来まで、さまざまな診療科と看護業務を経験し、自身の看護スキルを広げてきました。
看護師の転職理由・転職を考えたきっかけは?
私は結婚を機に、「看護師と家庭と両立できる職場で働きたい」と考え、内科・整形外科のクリニックに転職しました。最初は人間関係も良好で、安心して働ける環境だと感じていました。
しかし、私以外の看護師は年配の准看護師が多く、病院勤務経験もある方々でした。次第に、医師が看護師である私に直接相談する機会が増えたことで、周囲との関係に亀裂が生じ、徐々にすべての業務を一人で任されるようになってしまいました。これが転職を考える大きな要因の一つとなりました。
さらに、クリニックの方針は企業的で、月に1度、各部署による業務報告会議が実施され、看護師にも業務ノルマが課されていました。そうした職場環境の中で、看護師としてのやりがいや成長の機会を感じづらくなり、2年間勤務する中で「このままでいいのか」と悩むようになりました。
そして、「もう一度、病院で自分の力を試したい」という気持ちが強まり、再び転職を決意しました。
私の転職における希望条件
転職先に求めた条件は、以下の2点でした。
- 急性期など、自分の看護スキルを活かし試すことができる職場であること
- 自宅から通いやすい距離にあること
スキルを再び活かしたいという思いから、「なるべく規模の大きい病院」を志望しました。ただし、夫の仕事や家庭との両立も考慮する必要があり、「常勤でフルタイム勤務することで家庭を犠牲にしたくない」と感じ、働き方に迷いもありました。
最終的には、「超急性期病院の外科系病棟で、帰宅時間があまり遅くならない病院」という条件に合った職場への転職を決断しました。
転職活動の方法や看護師求人の探し方は?
転職活動では、まず看護師専門の転職支援サービス「レバウェル看護」に登録し、求人の紹介を受けながら職場を探していました。しかし、自分の希望条件に合う求人がなかなか見つからず、思うように転職活動が進まない状況が続きました。
私は在職中に転職活動を進めており、転職期間は1か月程度を目安に考えていました。そのため、職場には退職の意思を早めに伝え、引き継ぎも含めて2か月間での退職スケジュールを立てていました。
そんな中、退職まで残り2週間となった頃、偶然新聞に折り込まれていた求人広告を目にし、現在の職場を知りました。自宅から徒歩5分と近く、当初は転職先の候補としては考えていなかったのですが、「夜勤専従看護師」としての好条件(週2回の夜勤で休日が多く、給与も高水準)に惹かれ、すぐに夫と相談して応募を決めました。
ただし、これまで超急性期病院での勤務経験はありましたが、救急外来(ER)や夜勤専従で働くのは初めてであり、働き方の違いに不安もありました。また、2年間病棟を離れていたことや、ERでの実務経験がないこともあり、「本当に務まるのだろうか」と自信を持てない部分もありました。
転職後の救急外来(ER)の看護師の仕事はいかがですか?
救急外来(ER)では、基本的に「緊急性のある患者」が主に来院します。対応する診療科は限定されておらず、全診療科に対応する必要があるため、幅広い知識と柔軟な対応力が求められます。
患者層も多岐にわたり、大人だけでなく、小児や妊婦、精神疾患のある方なども来院されます。今まで関わったことのない診療科の患者に対応しなければならず、最初は本当に苦労しました。特に、これまでの病棟勤務では扱うことがなかった領域も多く、初めてのことばかりでした。
また、ウォークイン(徒歩で来院する)患者の中には、軽症でクリニックレベルの対応で済む方もいれば、重症で緊急処置を要するケースもあり、見た目や訴えだけでは重症度を判断しづらいことも多々あります。
このように、救急外来では外科系、内科系、小児科、産婦人科、精神科などあらゆる診療科の患者に対応する必要があり、毎日が勉強の連続です。未経験分野に対応する場面も多く、常に学び続ける姿勢が求められる現場だと感じています。
救急外来(ER)の看護師としてのやりがいを教えてください
救急外来(ER)での看護師業務は、病棟やクリニックとは異なり、高度な判断力と実践力が求められる現場です。単に「医師の指示に従う」のではなく、自らのアセスメント力と判断が日常的に求められる点に、大きな違いとやりがいを感じています。
私が勤務している救急外来では、研修医やレジデント2名と看護師2名の体制で業務を行っています。そのため、医師のフォローも看護師の大切な役割となり、心電図や画像所見、検査データなどの異常に気づき、次にどの検査が必要かを先読みし、看護師側から医師に提案することもあります。
転職の面接時には、「外科系病棟であればどこでも良い」と伝えたことで、配属が病棟ではなく救急外来となり、当初は戸惑いや後悔もありました。しかし、「自分の看護スキルを試したい」という初心を思い出し、結果的に最も実力が試される救急外来で働けたことを、今では良かったと感じています。
また、入職当初は看護歴7年目でしたが、周囲には経験豊富な大先輩の看護師が多く、優しくも厳しい指導を通じて、知識・技術ともに大きく成長することができました。
医師との連携もやりがいのひとつ
医療スタッフの人数が限られているため、看護師も積極的に医師のフォローを行います。たとえば、医師が他の患者の対応中であっても、看護師が検査データや画像を確認し、異常を見つけた際には迅速に医師に報告・連携を取る必要があります。
このように、救急外来は看護師としてのスキルと責任感が問われる現場ですが、その分だけ学びも多く、病棟勤務では得られないような経験とやりがいがあります。
転職活動を振り返って失敗したと思うことはありますか?
転職先が自宅から徒歩5分という近さだったため、通勤面では非常に楽でしたが、その反面、休日でも患者さんや職場のスタッフと鉢合わせすることが多くなり、気軽に外出しにくくなった点は想定外でした。犬の散歩やちょっとした買い物であっても、身だしなみに気を使わなければならず、「すっぴんで外に出られない」と感じることが増えました。
このように、勤務先が近すぎることのデメリットを十分に考慮せずに転職を決めたことは、自分にとって失敗だったと感じています。
また、転職時期についても明確なスケジュールを立てておらず、転職期間が思った以上に短くなってしまい、退職間際はかなり焦っていました。働きながらの転職活動では、余裕を持ったスケジューリングと情報収集がとても重要だと改めて感じました。
次回もし転職を考えることがあれば、事前に看護師求人サイト(例:「レバウェル看護」など)を活用し、早い段階で情報収集やキャリア相談を行うつもりです。焦らず、納得のいく転職をするためにも、事前の準備と下調べの重要性を強く実感しました。
転職活動中の看護師の方へアドバイス
これまでの転職では、思うようにいかないと「看護師求人サイトが悪かったのではないか」「誰かのアドバイス通りに動いて失敗した」などと、つい他人のせいにしてしまうことがありました。
しかし今回は、求人情報も自分で探し、自らの意思で転職先を決めたことで、納得感のある転職ができたと感じています。結果的に、どのような選択であっても、自分で決断したことが満足につながりました。
また、未経験の領域に飛び込むことに不安はありましたが、「今、転職しよう」とタイミングを逃さずに動いたこと、そして自分が望む働き方や条件を最後まで妥協しなかったことが、成功のポイントだったと思います。
転職活動では、周囲の意見に流されず、自分が本当に望む働き方を明確にし、自分の意思で決断することがとても大切です。後悔のない転職のために、自分の軸を大切にしてください。