- 勤務先:急性期病院
- 規模/職務:307床/混合病棟勤務
- 年収:350万円
- 雇用形態:正職員(夜勤あり)
- 勤務先:クリニック
- 規模/職務:小規模
- 年収:280万円
- 雇用形態:正職員(夜勤なし)
| 年齢 | 27歳 | 看護師歴 | 2年目 |
|---|---|---|---|
| 転職回数 | 1回目:初めての転職 | 転職活動期間 | 3ヶ月(在職中) |
目次
看護師として今までのキャリアを教えてください
私は短大卒業後に看護学校へ進学し、卒業後は新卒看護師として急性期病院の混合病棟(循環器科・泌尿器科・耳鼻咽喉科・心療内科)に配属されました。最初は、処置が比較的少ない心療内科を主に担当していたため、時間をかけてさまざまな症例についてじっくりと学ぶことができました。
1年目の後半からは、その他の3つの診療科も受け持つようになり、より幅広い経験を積むことができました。
ルート確保や採血、褥瘡処置、胃ろうからの栄養摂取介助、吸引など、急性期病棟で求められる基本的な看護技術については、一通り対応できるようになりました。
その他、ルート確保や採血、褥瘡処置、胃ろうのからの栄養摂取介助、吸引など、急性期病棟で必要とされる看護技術は一通り出来るようになりました。
看護師の転職理由・転職を考えたきっかけは?
私が転職を決意したのは、看護師1年目の1月ごろでした。病棟での勤務に限界を感じたのがきっかけです。
勤務していた急性期病棟は、人間関係にも恵まれ、忙しくもやりがいのある職場でした。しかし、業務の忙しさから患者一人ひとりに十分な時間をかけることができず、「自分の納得のいく看護ができているのか」と自問する日々が続いていました。
さらに、病棟ではベッドから車いすへの移乗介助や入浴介助といった身体介助が多く、学生時代から患っていた椎間板ヘルニアの症状が悪化してしまいました。
当時、師長や先輩看護師からは「まずは3年間、同じ病院で経験を積むのが大切」とアドバイスも受けました。しかし、日々の勤務を重ねる中で、精神的にも肉体的にも限界を感じるようになり、「このまま病棟で働き続けるのは難しい」と判断しました。
看護師2年目でクリニックを希望した理由
短い期間ではありましたが、多くの入院患者さんと接する中で、私は次第に「病気の早期発見」や「予防医療」に興味を持つようになりました。
そうした想いをもとに、自分が目指す働き方を考えたときに思い浮かんだのが、
- 人々により身近な医療
- 地域に根差した医療
- かかりつけ医
といったキーワードでした。これらを実現できる場所として、私はクリニックで働くことに強く惹かれるようになりました。
また、クリニックは病棟勤務に比べて患者さんの移乗など体力的な負担が少ない点でも、自分の体調と両立しやすいと感じました。そのため、私はクリニックで働く看護師を目指して転職活動を始めました。
転職先を選ぶにあたっては、以下のような希望条件を重視しました:
- 体力的に負担の少ない業務内容
- 夜勤のない勤務体制(病床のないクリニック)
- 地域に根ざした小規模な医療機関
これらの条件を満たすクリニックで、長く安定して働きたいという想いが、転職理由の根底にあります。
転職活動の方法や看護師求人の探し方は?
看護師としての経験が浅かった私は、自分ひとりで転職活動を進めることに不安があり、看護師専門の求人サイト「レバウェル看護」を利用することにしました。
「レバウェル看護」では、担当者との対面での面談はなく、主に電話やメールでやり取りを行いました。そのため、仕事の合間でもスケジュール調整がしやすく、非常に助かりました。
採用面接当日には、少し早めに現地近くで担当者と待ち合わせをし、話す内容の最終確認をしていただいたり、自分では聞きづらい質問を代わりに伝えていただくなど、思っていた以上に手厚いフォローを受けることができ、とても満足しています。
登録後、担当者からはまず小規模病院を2件紹介していただきましたが、看護師2年目ということで技術・知識・経験が十分でないと判断され、立て続けに2件の面接で不採用となりました。最初の失敗が続いたことで、「このままではいけない」という危機感が芽生えました。
そこで私は、面接に臨む際、「私がこの職場で働きたい」と思う気持ちと同じように、採用側も「この人と一緒に働きたい」と思うかどうかを見ているのだと意識し、落ち着いて、はっきりと受け答えをするよう心がけました。
看護師としての経験年数は変えることができませんが、面接では「これからも学び続ける姿勢」をアピールしました。その意欲を評価していただき、3件目の面接で無事に内定をいただくことができました。
転職後の小規模クリニックの看護師の仕事はいかがでしたか?
私が転職した先は、医師1名・看護師1名・事務1名という、とても小規模なクリニックでした。人数が少ない分、事務や看護師スタッフとの連携が取りやすく、丁寧で温かな対応が印象的でした。また、院長先生は地域医療への強い志を持っており、その姿勢に共感できたことも、このクリニックを選んだ大きな理由の一つです。
実際に転職を決める前には、口コミサイトを活用して患者さんの評判も確認しました。投稿内容からも信頼の厚さが伝わり、「私もここで一緒に働きたい」と心から思える職場でした。
面接時には、「もし自分が患者だったらこの先生に診てもらいたいと思えるか?」「かかりつけ医にしたいと思えるか?」という視点で、患者目線に立って職場を見ることを意識しました。
看護師としての臨床経験は1年しかありませんでしたが、クリニック全体での勉強会や、先輩看護師による丁寧な指導など、学びの機会が多く、私にとって非常に恵まれた環境だったと感じています。新しい職場でも積極的にスキルを学べる体制が整っていたことは、本当に幸運でした。
私の1日スケジュール
病棟からクリニックへの転職で、私の仕事内容は大きく変わりました。病棟勤務では、食事の介助や陰部洗浄など、患者さんの身の回りのお世話が多くを占めていましたが、クリニックには入院患者がいないため、来院される患者さんの多くは独歩であり、そうした身体的介助の必要はほとんどありませんでした。
クリニックでの1日のスケジュールは以下のような流れでした。
クリニックでは雑務が多い印象を受けました。診察の合間には、薬品や治療用の消耗品などの発注業務、診察時に使用するタオル類の洗濯、さらには出退勤時のゴミ出しや清掃といった業務も行っていました。年に2回の物品棚卸も、私たち看護師の業務に含まれていました。
こうしてみると、クリニックでは限られた人員の中で幅広い業務に携わる必要があり、病棟とはまた違ったやりがいと責任を感じながら日々働いていました。
転職後に変わったと思う看護師の仕事内容
病棟に比べて、病状が急変する可能性のある患者さんが少ないため、精神的に追い詰められることがほとんどなくなりました。また、車いすからベッドへの移乗といった体力を要する業務もほとんどないため、慢性的な腰痛も以前に比べて軽減しました。
私が転職したクリニックは消化器外科を専門とする医療機関でしたが、実際には内科・循環器科・小児科など、さまざまな診療科の患者さんが来院されており、自然と幅広い知識や処置方法を学ぶことができました。
さらに、往診も行っているクリニックだったため、ケアマネージャーとの連携を通じて在宅医療にも関わる機会があり、「地域の中で医療を提供している」という実感を持ちながら日々の業務に取り組めています。
転職活動中の看護師の方へアドバイス
これはある程度仕方のないことかもしれませんが、小規模なクリニックであるがゆえに、どうしても院長によるワンマン経営になりやすく、他のスタッフがその方針に振り回されてしまうことが何度もありました。
スタッフみんなで意見を出し合い、途中からは院長も意識的に私たちの声を取り入れてくれるようになったのですが、あの時のようなゴタゴタは、もう二度と経験したくないというのが正直な気持ちです。
次に転職する際には、医師やスタッフ同士が対等に意見を言い合えるような、風通しの良い職場かどうかを事前にしっかり確認したいと思っています。