- 勤務先:都市部の急性期病院
- 規模/職務:180床/外科病棟
- 年収:420万円前後
- 雇用形態:正職員(常勤)
- 勤務先:小規模病院
- 規模/職務:100床/回復期リハビリテーション病棟
- 年収:280万円前後
- 雇用形態:臨時職員
| 年齢 | 37歳 | 看護師歴 | 10年目 |
|---|---|---|---|
| 転職回数 | 3回目 | 転職活動期間 | 3ヶ月(離職中) |
目次
看護師として今までのキャリアを教えてください
私は、新卒で看護師として急性期病院の外科・泌尿器科混合病棟に配属され、丸4年間勤務しました。2年目からはリーダー業務も任され、病棟全体の調整や後輩指導にも携わってきました。
私が看護師として働いていた病棟は個室が多かったため、他病棟で個室を希望する患者さんの受け入れもあり、外科・泌尿器科に加えて内科患者の対応をすることもありました。泌尿器科では腎臓内科との連携で腎移植手術を行っており、ドナーや移植後の患者さんの看護にも携わる機会がありました。
このような環境で私は、泌尿器科看護だけでなく腎臓内科の知識や技術も看護師として身につけることができました。また、外科では消化器外科の患者さんが多く、一通りの急性期看護技術を実践の中で習得することができました。
看護師の転職理由・転職を考えたきっかけは?
私の場合、自己都合(離婚)によって都市部から地方へ引っ越すこととなり、それに伴い看護師としての転職を余儀なくされました。ちょうど急性期病院での勤務にも慣れ、キャリアを積み始めた時期ではありましたが、家族の事情を優先し、看護師としての今後のキャリアを見直す決意をしました。
引っ越し先は地方だったため、看護師の就業先も限られていましたが、介護施設ではなく、できれば病院で働きたいという希望がありました。
特に次のような条件を重視して転職先を探しました。
- 自宅から通える範囲にある地域の総合病院であること
- 正規職員ではなく、まずは臨時職員として日勤業務から始められること
- 将来的に正規職員への登用制度があること
都市部での勤務経験しかなかった私にとって、地方の医療環境に慣れることも大切な要素でした。
看護師としての転職活動では、特に大きな苦労はありませんでした。まずは田舎での生活に慣れるため、ハローワーク(職業安定所)で失業給付を受けながら、余裕を持って看護師求人を探しました。そして、給付が終了するおよそ1ヶ月前にハローワークで見つけた看護師求人に応募し、スムーズに採用が決まりました。
勤務形態について多少の希望条件を伝えたにもかかわらず、採用していただけたことには、今でも感謝しています。
転職後の回復期リハビリテーション病棟の看護師の仕事はいかがですか?
私は、急性期の外科病棟から転職し、勤務形態の希望により、回復期リハビリテーション病棟に配属されました。そのため、1日の時間の流れ方、患者さんとの関わり方、そして多職種との連携の密度など、急性期とは大きく異なる環境に最初は戸惑いました。
転職前は、入退院・手術前後の看護など、めまぐるしく変化する状況の中で看護業務を行っていました。一方、転職後の回復期リハビリ病棟では、患者さんがより良くリハビリに取り組めるよう、疾患や全身状態(精神面も含む)を長期的に支える看護が求められました。
また、回復期では、本人とご家族が望む退院レベルと、医療者側が見立てる退院目標とのバランスを見極めながら、その目標に向けてリハビリ科をはじめとする他職種と連携して支援していくことが重要です。ここでの看護師の関わりが、患者さんの予後を大きく左右する場面も少なくありません。
急性期に比べると、回復期リハビリテーション病棟では時間がゆっくりと流れ、急変もほとんどなく、処置の機会も少ないため、物足りなさを感じることも正直あります。
それでも、患者さんが少しずつ回復し、目標に近づいていく過程に寄り添えることに、今までにはなかった種類のやりがいを感じています。
転職活動を振り返って失敗したと思うことはありますか?
結果的に今は転職先でも充実した日々を送れているため、看護師としての「転職に失敗した」とまでは思っていません。ただ、これまで生活したことのないような田舎での暮らしや仕事に対して、私は少し慎重になりすぎていたかもしれません。
看護師の転職活動時には、「日勤のみ」「臨時職員から始めたい」など、希望条件を多く設定していたため、選択肢が限られていた部分はあったと思います。
今思えば、最初から「週5日勤務」や「3ヶ月後には夜勤に入る」など、もう少し柔軟な条件を提示していれば、正職員として採用されるタイミングも早まっていたかもしれません。
私にとっては、地方での看護師転職ならではの難しさや、自身の条件設定が与える影響について学ぶ良い経験となりました。
転職活動中の看護師の方へアドバイス
今回は良いタイミングで、たまたま条件を加味してくれる病院が見つかりました。
しかし、なかなか希望条件に合った看護師求人が見つからない場合、ハローワーク(職業安定所)だけでなく、看護師求人サイトもいくつか併用するなどをして、活動をするべきであるとは感じています。