- 勤務先:クリニック
- 規模/職務:看護師1名体制
- 年収:200万円前後
- 雇用形態:正職員(日勤のみ)
- 勤務先:有料老人ホーム
- 規模/職務:看護師4名体制
- 年収:340万円前後
- 雇用形態:正職員(夜勤あり)
| 年齢 | 42歳 | 看護師歴 | 15年目 |
|---|---|---|---|
| 転職回数 | 5回目 | 転職活動期間 | 1ヶ月(在職中) |
目次
看護師として今までのキャリアを教えてください
総合病院の手術室で約3年間勤務した後、複数の個人病院にて約15年間、外来および病棟業務に従事しました。外来対応だけでなく、手術室での業務経験もあり、新設された病院では主任として勤務。病院の基盤づくりや後輩指導、勤務表の作成など、マネジメント業務にも携わってきました。
夜勤勤務の経験はありませんが、当直勤務は経験しております。
その後はクリニックにて日勤のみの正社員として2年間勤務し、今回の転職に至りました。
看護師の転職理由・転職を考えたきっかけは?
私が転職を決意した主な理由は、以下の3点です。
- クリニックの院長の経営方針についていけなかったこと
- 給料・年収のアップを目指したかったこと
- 新しいことに挑戦するなら、年齢的に今が最後のチャンスだと感じたこと
当時、私は一人暮らしをしており、クリニックでの月収は17万円程度と生活が非常に厳しい状況でした。将来を見据えたときに、「行動するなら今しかない」と思い、年収アップが見込める職場への転職を決意しました。
また、院長の経営方針が利益重視であり、患者さんを選別するような姿勢にどうしても共感できなかったことも、転職を後押しする大きな理由となりました。
転職時の希望条件について教えてください
今回の転職で最も重視したのは、「現在のクリニック勤務よりも給料が良いこと」でした。さらに、これまで経験のなかった夜勤にも挑戦したいと考えていたため、自分の体力を考慮し、自宅から通いやすい職場であることも重要な条件でした。
私が有料老人ホームを選んだ主な理由は以下の通りです。
- 年収・給与が良かったため
- 比較的、採用のハードルが低かったため
- 自宅から近かったため
年収アップを目指し、年齢を重ねた今だからこそ夜勤にチャレンジしてみようと思いました。ただ、いきなり病院で働くのはハードルが高いと感じたため、まずは介護施設で自分がどこまで頑張れるかを試してみようと考えました。
45歳という年齢を踏まえると、介護施設は病院に比べて採用のハードルが低めな点も魅力でした。また、香川県では介護施設の給与水準が比較的高く、自宅から近いという立地面でも希望条件に合致していました。
転職後の有料老人ホームの看護師の仕事はいかがでしたか?
有料老人ホームに転職してからは、看護師としての仕事内容が大きく変わりました。
前職のクリニックでは、夜勤もなく重労働も少なかったため体力的に楽でしたが、有料老人ホームでは夜勤があり、身体介助などの重労働が多く、思った以上に大変でした。さらに慣れない業務ばかりで要領も悪く、余計に体に負担がかかっていたと思います。
正直なところ、自分の甘さを痛感し、お給料だけが心の支えとなっていました。
ただ、日勤に関しては、しばらくして業務に慣れると、ルーチンワークが中心で高度な看護技術を求められる場面も少なかったため、次第に楽だと感じられるようになりました。
また、この施設では、系列で運営している「デイサービス」への応援業務もありました。施設外の介護現場に触れる貴重な経験となり、視野を広げるきっかけになったと感じています。
特に夜勤は、対応人数が2名と限られており、業務量そのものは多くないものの、非常にハードに感じることが多かったです。入居者の状態によって負担の大きさは大きく変わり、徘徊や不穏行動がある方がいると、頻繁な巡視やナースコール対応が必要になり、休憩もまともに取れない日もありました。
転職活動を振り返って失敗したと思うことはありますか?
「介護施設なら病院よりは楽だろう」という安易な考えで転職を決めてしまったこと。そして、介護現場について十分に調べることなく、転職先を選んでしまったこと。この2つが、今回の転職における大きな反省点であり、失敗だったと思います。
勤務していた有料老人ホームでは、管理者の判断により「職員全員の働きぶりが良くない」という理由だけで、ボーナスが全額カットされたこともありました。
また、経営者の人間性にも問題があり、退職者が相次いだり、経営者の個人的な感情によって一部のスタッフが優遇されたりするなど、職場内のトラブルが絶えませんでした。職場環境の改善も見込めなかったため、結果として私は約1年で退職することになり、転職成功とは言えない結果になりました。
ただし、この経験を通じて学べたことも多く、今振り返ると非常に貴重な勉強だったとも感じています。
転職活動中の看護師の方へアドバイス
今回の転職を通じて強く実感したのは、自分自身の体力やスキルを正しく把握したうえで、十分な情報収集と慎重な検討を行ってから転職先を決定すべきだということです。
振り返ってみると、これはとても基本的で当たり前のことなのですが、当時の私はその「当たり前」を怠ってしまいました。その結果、自分自身の判断力や準備不足を深く反省しています。
特に、初めて挑戦する分野であれば、看護師専門の求人サイトなどを活用し、客観的な意見や職場の評判を収集することが重要だと痛感しました。
「ブラック企業」であるという情報を事前にキャッチできなかったことも、私の甘さだったと思います。
また、前職を一刻も早く辞めたいという焦りがあり、冷静な判断ができなかったことも失敗の一因でした。転職において「焦りは禁物」。これは今後、絶対に忘れてはならない教訓です。
いくら早く転職先を決めたとしても、長く続けられない職場であれば意味がありません。次の転職では、じっくり時間をかけて情報を集め、自分に本当に合った職場を選びたいと強く思っています。